3年選択〈美文字〉報告 「くせ字の魅力に触れよう」
今週の選択授業「美文字」は、くせ字愛好家の井原奈津子先生をお招きしたワークショップを行いました。
井原先生は『美しい日本のくせ字』や『字はうつくしい(たくさんのふしぎ2023年2月号)』を出版され、手書き文字やくせ字の魅力を広く発信されている方です。
ワークショップでは、まず新聞記者や漫画家、カレー屋の字など、それぞれに特徴的な手書き文字を紹介していただきました。
そのような手書き文字は「くせ字」かもしれませんが、それぞれに個性があります。
文字の個性を知り、その個性を楽しむ視点を教えていただきました。
次に、手書き文字をテーマにした文字当てクイズに取り組みました。
クイズには、「大人の字に混じって小学生の字が1つあります。どれでしょう?」や「3つの文字のうち、令和に書かれたのはどれでしょう?(ほか2つは平安時代・江戸時代に書かれた文字)」など「くせ字」に関する様々なものがあり、 生徒たちは文字の字形や筆遣いに注目することでその違いから文字を書いた人の年齢や時代を推測しました。
最後に、チャレンジワークとして〈「かつて流行った手書き文字」を書いてみよう〉に取り組みました。
くせ字を歴史的な視点で見ると、80年代は「丸文字」、90年代は「長体ヘタうま文字」、2000年代は「ギャル文字」とブームがありました。
それぞれの「くせ字」の特徴を捉えながら練習し、自分の名前を「くせ字」で書いてみました。
普段は「美文字」を意識して文字を書く練習していますが、今回はあえて「くせ字」で書きました。
これまで書いたことがなかったのに「ギャル文字」が抜群に上手な生徒もいました。
美しく整った文字を書くことができる力はとても役立つものですが、くせ字もひとつの個性です。そんなくせ字の魅力に気づくことができるワークショップでした。