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05Jan
2022 教科

昨年度 3年選択美術

Topics昨年度 3年選択美術

2020年度3年選択美術は、ルネサンス当時に描かれていた卵の黄味を使って描くテンペラに、油彩を重ねる併用技法に挑戦しました。1年間かけて1枚の名画を模写して仕上げます。

先ずは中世の作り方と同じ、絵の土台となる支持体作りからです。合板の上に和紙を貼り込み、丈夫にします。
膠と白亜を混ぜて地塗りをします。

ハッチング(線影)という描き方で陰影をつけて下書きをします。

中世は生活の身近にある材料を使って描いていました。卵の黄身だけを取り出し、そこから絵具を作ってゆきます。

卵黄と酢を混ぜ、それに顔料を混ぜて絵具にします。

卵黄テンペラで着彩している様子です。テンペラとはラテン語のtemperare(=かき混ぜる)という意味で、実際に中世では、さまざまなものをかき混ぜてそれに顔料を混ぜ、絵具にしていました。

描き方は線描と言われるハッチングという描き方です。その間はまるでマヨネーズのような匂いが漂ってきます。

こちらはその絵を嵌めて飾るための額縁制作です。

額縁は買うものと思いがちですが、自分たちで制作します。
組み立ては要領が必要です。

その額に思い思いの色に着彩します。

一見、同じように見えますが画材が違います。
こちらは亜麻仁油に樹脂を溶かした油彩で重ね塗りをします。

テンペラの描き方とは一変して重色塗りになってきます。
油彩の特徴として、色味は深くなり、細やかな描写が可能になり、全体としてもトーンが整ってきます。
しかし乾きが遅い。

1年間かけてようやく完成したそれぞれの作品です。
Pierre Auguste Renoir 『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』模写

Leonardo da Vinci 『白貂を抱く貴婦人』模写

Johannes Vermeer 『真珠の耳飾りの少女』模写

Nicolaes Maes 『夢想家』模写

ART クリスマスAOYAMA展として
現在中等部2年生のクリスマスの版画作品と共に
中等部エントランスホールに展示しています。