INTERVIEW

プロフィール
- 髙橋 彩 さん
【1987年度卒業】 裁判官
1988年 青山学院中等部 卒業
1991年 青山学院高等部 卒業
1995年 東京大学法学部卒業
1997年 東京地方裁判所判事補
宇都宮地方裁判所足利支部支部長判事、
知的財産高等裁判所判事等を経て
2021年 仙台地方裁判所部総括判事
自分が戻る居場所がある
中等部の友人は一生の財産
青山学院中等部で良かったと思うのは、何といっても友人との交流です。
スポーツに打ち込む人、音楽や美術が好きな人、語学が堪能な人などそれぞれ個性豊かで、
自分と違う得意分野をもっている人を尊重する気持ちがあり、お互い刺激し合える関係が自然に築けるような環境でした。
中高一貫校であることもあって、学業の成績で順位付けされることはなく、
また、先生方は、生徒の自主性を尊重し、包容力をもって私たち生徒の成長を支え、
伸び伸びとした学校生活を送れるよう見守ってくださいました。
青山学院の教育の基礎には「学力や才能は自分のためではなく人のために活かそう」とか、
「献金やボランティア活動を通じて困っている人を助けよう」という考え方があったので、
生徒達の間には、他人を思いやり、互いの個性や特技を尊重する雰囲気が自然に生まれていたと思います。
現在は裁判官の仕事に就いています。
この仕事に就いたのも、自分が何らかのかたちで人の役に立てるならば、という思いがありました。
担当する事件は一つひとつ違い、関連する専門分野も多岐に渡りますので、
常に勉強を続けることが必要ですし、責任の重い仕事ですが、やりがいもあります。
時には海外出張をして国際会議に出席したり、海外の専門家をお迎えしたりすることもありますが、
そのような場面で中等部時代から身に着けていた英語力が役立っています。
特許権などに関する紛争を扱う知的財産高等裁判所では英語を使う機会があるので、英語力を身に着けると仕事の幅が広がります。
卒業して何年もたち、中等部の仲間達はそれぞれ色々な場所で活躍していますが、中等部で築いた人間関係は今でもずっと続く私の貴重な財産です。
何年たっても自分が戻る居場所がある―そんな素晴らしい仲間と皆さんもぜひ出会って、
先生方や仲間からたくさんの刺激を受けて、やりたいことを見つけてください。