3年選択〈美文字〉報告 書写の学びを生かして、『今年の漢字』を書こう
選択授業「美文字」は、国語科書写で習得した知識や技能をさらに発展させて、
正しく整った文字を速く書くこと、豊かな文字文化に親しむことを目的としています。
2024年の最後の授業である11月20日(水)は、「今年の漢字」を運営する日本漢字能力検定協会と連携し、
冬の風物詩である「今年の漢字」をテーマとした授業を行いました。
今年で30回目を迎える「今年の漢字」。
中学3年生が生まれた2009年と2010年はそれぞれ「新」と「暑」が「今年の漢字」に選ばれました。
授業では、まず、漢検協会の方に「今年の漢字」の概要についてご説明いただいた後、
実際の書と同じ大きさでつくられた「新」と「暑」の掛け軸を見ながら、それぞれの年にどんな出来事があったか考えました。
漢字は1字にいろいろな意味があります。1年間の出来事を漢字で表す文化について理解を深めました。
また、過去5年間の「今年の漢字」を、それぞれの年に起きた出来事を参考にして振り返りました。
2023年は「税」、2022年は「戦」、2021年は「金」が選ばれています。
時の経つはやさを改めて感じるとともに、その一年間にあった出来事を思い出しました。
次に、2024年に起きた出来事を参考にして、自分なりに2024年の「今年の漢字」を考えました。
いろいろな出来事のあった2024年。漢字一字に決めるのはなかなか難しいです。
特に印象に残っている出来事から漢字を連想し、「新」や「米」、「金」、「翔」などの漢字があがりました。
一字に決めたあとは、これまでの書写の学びを生かして整った字形で豆色紙に書きました。
お手本に頼るのではなく、自己批正しながら、筆使いや画間、配置などを意識しました。
最後に、世相を反映した「今年の漢字」を踏まえて、「私の今年の漢字」も考えました。
個人的な思い出や経験を振り返り、自分の一年間を表す漢字を決めました。
部活で全国制覇に向けて頑張ったから「覇」、走り抜けるような年だったから「走」、
たくさん嬉しいことがあったから「嬉」など、個性が表れたさまざまな漢字が選ばれました。
「私の今年の漢字」は漢字のもつ意味や自分の思いを踏まえて、工夫して書きました。
柔らかく書いたり、力強く書いたり、大きくのびやかに書いたり。それぞれ工夫して漢字を表現しました。
また、今回は特別に昨年(2023年)の「今年の漢字」である「税」の掛け軸もお借りし、
国語メディアスペースに掲示し、投票ボックスも設置しました。
選択授業を履修している生徒だけではなく、多くの生徒が「今年の漢字」に触れ、実際に投票する機会をもつことができました。
今年は12月12日(木)に「今年の漢字」が発表されます。
全国から応募のあった中から、最も票を集めた漢字に決まります。どの漢字になるかたのしみです。