グローバルウィーク 社会科オンライン講演会 報告
9月22日、「日本の企業・NGOの海外での取り組み・協働について学ぶ」というテーマでオンライン講演会を開催しました。
青山学院では9月23日から「Aoyama Gakuin Global Week」に入りさまざまイベントが行われています。
これは「一人ひとりが国際的な理解を高め、愛と奉仕の精神をもってすべての人と社会のために、より公正、より平和、より持続可能な未来を目指す」期間であり、「国際社会とSDGs関係の活動と教育と研究を可視化する一週間」です。
今回の講演会は、「Aoyama Gakuin Global Week」の中等部におけるキックオフのような意味合いで企画したもので、
新型コロナウィルス感染拡大防止の観点からオンライン形式での実施となりました。
事前に全学年を対象にアナウンスし、当日は約50名の希望者が自宅から参加しました。
今回お話をしてくださったのは、
キリンビバレッジ株式会社法人営業部の大井秀俊さんと、公益財団法人CIESF(シーセフ)事務局の海田健太郎さんです。
キリンビバレッジの大井さんは「『午後の紅茶』とスリランカの関係」というタイトルで、
最近テレビCMなどでも目にする『午後の紅茶』の茶葉のルーツであるスリランカの紅茶農園支援について講演してくださいました。
SDGsに関するクイズを皮切りに、キリングループのCSVの考え方や取り組み、レインフォレスト・アライアンス認証取得支援など、
身近な商品の背後にあるさまざまなビジョン・実践を教えてくださいました。
シーセフの海田さんは、「NGOによる開発途上国における教育支援の取り組み」というタイトルで、
シーセフがカンボジアを中心に「国境なき教師団」を派遣し、現地で教育支援を行う活動について講演してくださいました。
「開発途上国において、子どもが学校に通えない理由はどのようなことが考えられるだろうか?」という問いについて、
参加者がチャットで意見を出す場面では、学校に通うためにお金が無い、学校に通う優先順位が低い、などたくさんの意見が飛び交いました。
それを受けて海田さんから「では学校に行けないとどうなる?」ということを説明していただき、
共に生きる未来の実現に向けた「地球益」という考え方について学びました。
講師のお二方とも、オンライン形式を活かして生徒とやり取りをしながらテンポよくお話をしてくださり、
どの学年の生徒にとっても理解しやすく、新しいことを学ぶと同時に自分の行動について考えることのできる時間をつくってくださいました。
最後の質疑応答でも、生徒たちの質問に対して丁寧にお答えいただきました。
新型コロナ対策の制限が多くある中でオンライン講演を行ってくださった大井様・海田様に心より感謝申し上げます。
貴重な学びの機会をいただき、どうもありがとうございました。
今回の講演会が、生徒たちが世界の様々な事柄に目を向け主体的に学びを進めるきっかけになることを願っています。
<受講した生徒の感想(一部抜粋)>
・SDGsや貧困について、今までは自分たちにできることは「リサイクルや節水をする」「金銭的に支援する」
「手紙を書いて送る」など、直接今すぐにできることを考えていたけれど、「学ぶこと」と聞き、
これからの先のことを考えて学ぶことも自分たちにできることなんだと気付かされました。
・今まで飲み物を飲むとき、作る人の顔や国まで考えたことは少なかったですが、考えるきっかけとなりました。
・SDGsは私が働くようになる頃には達成されていると思うのですが、
おっしゃっていたようにその先を継続させなければいけないので、今できることを精一杯やり、
将来も継続させるためにはどうしたらいいか考えながら過ごしていきたいと思いました。
・私達が知らないだけで、様々な企業が持続可能な未来のための取り組みを行っていることを知った。
私もすぐに出来ることから、持続可能な未来のための取り組みをしていきたいと思った。
・SDGsの話を聞くたびに、私がいますぐできることは何だろう?といつも悩んでいましたが、
今日の講演会を聞いて、クイズなどをしたり、様々な例を聞くことで、まずは疑問を持つということ、
考えるきっかけを作るということだけでも「できること」なのだと思いました。ありがとうございました。